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科目一覧へ戻る/Return to the Course List | 2025/04/21 現在/As of 2025/04/21 |
開講科目名 /Course |
データサイエンス特殊研究(AI?数理データサイエンスを読み解くa)/SPECIAL TOPICS ON DATA SCIENCE : READINGS IN AI AND DATA SCIENCE (A) |
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開講所属 /Course Offered by |
国際教養学部言語文化学科/INTERNATIONAL LIBERAL ARTS INTERDISCIPLINARY STUDIES |
ターム?学期 /Term?Semester |
2025年度/2025 Academic Year 春学期/SPRING SEMESTER |
曜限 /Day, Period |
木2/Thu 2 |
開講区分 /semester offered |
春学期/Spring |
単位数 /Credits |
2.0 |
学年 /Year |
1,2,3,4 |
主担当教員 /Main Instructor |
野澤 聡 |
遠隔授業科目 /Online Course |
本科目は遠隔授業科目です。/ONLINE COURSE |
教員名 /Instructor |
教員所属名 /Affiliation |
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野澤 聡 | 言語文化学科/INTERDISCIPLINARY STUDIES |
授業の目的?内容 /Course Objectives |
この授業は、『ロボット倫理学:ソーシャルロボットから軍事ドローンまで』という文献の読解を通じて、ロボットやAI(Artificial Intelligence:人工知能)に関する倫理について様々な事例や考え方を学ぶとともに、知識や常識に疑問をもって挑戦する批判的思考(critical thinking)によって、ロボットやAIとの向き合い方を深化させることを目的としている。 科学技術の発達によって、われわれの社会の中にロボットやAIが入り込み始めている。知能をもったロボットとともに働いたり、AIに助言を求めたり、ロボットともに生活するという、少し前までSFの中の出来事だったことが、実現しつつあるのである。その一方で、軍事用ロボットやセックスロボットのように、深刻な懸念や嫌悪の対象となっているものもある。『ロボット倫理学』は、実現しつつあるロボット技術のあり方に焦点を当てて、具体例の分析を通して、ロボットに関する倫理的問題を、分かりやすく緻密に探究している。 現在までのところ、「ロボット」とは何かについて十分な合意がなされているわけではなく、その可能性や問題点についても十分に検討されているわけではない。われわれがロボットやAIとどのように向き合っていけばよいのかを考えるためには、既存の知識や常識を身に付けるだけでは不十分であり、知識や常識に疑問をもって挑戦する批判的思考(critical thinking)が不可欠なのである。 ChatGPTなどの生成AIの普及によって、文献をきちんと読まなくても、知識が簡単に得られると思われがちだが、そうではない。生成AIを使いこなすためにも、文献を精密かつ批判的に読み解く読解力の必要性は、ますます高まっている。 授業では、『ロボット倫理学』の正確な読解を軸としつつ、そこで扱われている事柄について、参加者間のディスカッションを通じて各自の理解を深めることによって、知識や常識に挑戦する批判的思考を働かせて、ロボットやAIとの関わり方?向き合い方を深化させることを目指す。 |
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授業の形式?方法と履修上の注意 /Teaching method and Attention the course |
?授業は、対面、または、Zoomを利用した遠隔授業で実施される ?授業内容の確認のため、授業内に、簡単な小テストを毎回実施する ?授業に関する告知、資料の公開、授業に関する質問の受付、および、課題の提出などは、manabaを通じて行う ?第2回の授業では、教員が文献内容の要約報告を担当するとともに、第3回以降の文献の要約報告の割り当てを開始する (事前?事後学修、および、評価方法の項目も参照) ?第3回以降の授業では、60分程度、担当する学生が文献の要約報告をおこなった後、教員も含めた出席者全員で内容に関する質疑応答とディスカッションをおこなって理解を深める ?批判的思考の基礎固めとして、テキスト『ロボット倫理学』の中で、各自が関心をもった授業1回分の内容を選んで要約する ?批判的思考を深めるために、上記で要約した内容に関連する事柄について各自でテーマを設定し、文献調査に基づく論述をおこなう ?いまや社会インフラであるPCやインターネットについてのリテラシーを自然に身に着け、スキル向上を図るために、Zoom、manabaなどのオンラインツールを積極的に活用した授業運営をおこなう 【注意】 ?履修には、テキスト『ロボット倫理学』の購入が必須である。遅くとも第2回の授業までに、かならず購入しておくこと。 |
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事前?事後学修の内容 /Before After Study |
?『ロボット倫理学』の授業で扱う範囲をかならず事前に目を通しておく(2時間程度) ?要約報告担当者は、授業日の前日までに、担当箇所の報告資料(レジュメ)を作成?提出する(10-20時間程度) ?授業後、manabaに授業へのフィードバックをおこなう(毎回1時間程度) ?テキスト『ロボット倫理学』の中で、各自が関心をもった授業1回分の内容を選んで要約する(6-12時間程度) ?上記の要約を出発点として、関連するテーマを各自で設定して文献調査に基づく論述を作成する(20-30時間程度) (補足) ?期末レポートは、上記の要約と、文献調査に基づく論述から構成される ?期末レポートの作成の仕方は、授業の中で説明する |
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テキスト1 /Textbooks1 |
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テキスト2 /Textbooks2 |
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テキスト3 /Textbooks3 |
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参考文献等1 /References1 |
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参考文献等2 /References2 |
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参考文献等3 /References3 |
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評価方法 /Evaluation |
小テスト、期末レポート、授業への取り組みを総合的に評価する。 配点や評価基準などは、授業で説明する。 |
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関連科目 /Related Subjects |
データサイエンス特殊研究(AI?数理データサイエンスを読み解くb)、 全学総合講座(大学における教養教育)、全学総合講座(社会の中の科学)、 科学史Ⅰ、科学史Ⅱ、 科学技術と社会Ⅰ、科学技術と社会Ⅱ、 人文学特殊研究(科学を読み解くa)、人文学特殊研究(科学を読み解くb) |
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備考 /Notes |
要約報告を2回以上担当し、一定の条件を満たした場合は、期末レポートの提出を免除することがある。 詳しくは、授業内に説明する。 授業に関する連絡は、すべてmanabaを通じてをおこなう。 授業時間外に教員に連絡する必要がある場合は、manabaの個別指導(コレクション)を用いる。 電子メールを用いた問い合わせには応じないので、注意すること。 |
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到達目標 /Learning Goal |
「データサイエンス研究科目群」の他科目では触れることが難しい分野や領域について、当該の専門領域にふさわしい研究手法によって分析し、見解を提示できるようにする |
回 /Time |
授業計画(主題の設定) /Class schedule |
授業の内容 /Contents of class |
事前?事後学修の内容 /Before After Study |
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1 | イントロダクション、倫理、および、AIやロボットに関する倫理について | 授業全体の構成や履修する際の注意点、および、成績評価の概要を説明するとともに、倫理、および、ロボットに関する倫理について展望する。 | |
2 | 第1章「序:「ロボット倫理学」とはどんなものか?」 | 第1章の読解と議論をおこなって、テキストの目的、構成、アプローチなどについて検討する。 | |
3 | 第2章「産業用ロボット、安全性、労働の未来」(1)ロボットとは働くとはどういうことか | 第2章前半(35ページ1行目まで)の読解と議論をおこなって、ロボットと働くとはどういうことかを検討する。 | |
4 | 第2章「産業用ロボット、安全性、労働の未来」(2)労働の未来と労働の意義 | 第2章後半(35ページ2行目から)の読解と議論をおこなって、労働の未来と労働の意義について検討する。 | |
5 | 第3章「ホーム?コンパニオンとしてのロボット、プライバシー、欺瞞」(1)プライバシーや安全性 | 第3章前半(52ページ2行目まで)の読解と議論をおこなって、家庭用ロボットが提起するプライバシーや安全性に関する問題について検討する。 | |
6 | 第3章「ホーム?コンパニオンとしてのロボット、プライバシー、欺瞞」(2)リアルな人間関係 | 第3章後半(52ページ3行目から)の読解と議論をおこなって、リアルな人間関係や人間と人間以外の生物との関係の意味について検討する。 | |
7 | 第4章「ケアロボット、専門知識、医療の質」(1)医療におけるロボット利用 | 第4章前半(75ページ13行目まで)の読解と議論をおこなって、医療におけるロボット利用について検討する。 | |
8 | 第4章「ケアロボット、専門知識、医療の質」(2)「良いケア」とは何か | 第4章後半(75ページ14行目から)の読解と議論をおこなって、「良いケア」とは何かについて検討する。 | |
9 | 第5章「自動運転車、道徳的行為者性、責任」(1)ロボットは道徳的行為者になれるのか | 第5章前半(95ページまで)の読解と議論をおこなって、ロボットが道徳的行為者になれるのかについて検討する。 | |
10 | 第5章「自動運転車、道徳的行為者性、責任」(2)自律型ロボットと責任 | 第5章後半(96ページから)の読解と議論をおこなって、自動運転車のような自立型ロボットが存在する社会における責任のあり方について検討する。 | |
11 | 第6章「不気味なアンドロイド、外見、道徳的被行為者」(1)ロボットはただの機械か | 第6章前半(117ページ10行目まで)の読解と議論をおこなって、「ロボットは機械にすぎない」のかどうかについて検討する。 | |
12 | 第6章「不気味なアンドロイド、外見、道徳的被行為者」(2)ロボットの道徳的地位 | 第6章後半(117ページ11行目から)の読解と議論をおこなって、ロボットの道徳的地位について検討する。 | |
13 | 第8章「人間を超える―ロボットという鏡:環境倫理としてのロボット倫理」(1)ヒューマニズムの再検討 | 第8章前半(156ページ6行目まで)の読解と議論をおこなって、これまで自明視されてきたヒューマニズムを再検討する。 | |
14 | 第8章「人間を超える―ロボットという鏡:環境倫理としてのロボット倫理」(2)人間のあり方の再検討 | 第8章後半(156ページ7行目から)の読解と議論をおこなうとともに、テキスト全体を振り返って、ロボットについて考えることを通して、人間のあり方を再検討する。 |