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| 科目一覧へ戻る/Return to the Course List | 2023/08/29 現在/As of 2023/08/29 | 
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                  開講科目名 /Course  | 
                民事執行?保全法/LAW OF CIVIL-EXECUTION | 
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                  開講所属 /Course Offered by  | 
                法学部法律学科/LAW LAW | 
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                  ターム?学期 /Term?Semester  | 
                2023年度/2023 Academic Year 春学期/SPRING SEMESTER | 
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                  曜限 /Day, Period  | 
                木2/Thu 2 | 
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                  開講区分 /semester offered  | 
                春学期/Spring | 
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                  単位数 /Credits  | 
                2.0 | 
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                  学年 /Year  | 
                3,4 | 
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                  主担当教員 /Main Instructor  | 
                小川 健 | 
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                    教員名 /Instructor  | 
                  
                    教員所属名 /Affiliation  | 
            
|---|---|
| 小川 健 | 法律学科/LAW | 
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授業の目的?内容                         /Course Objectives  | 
                      
 民事執行は私人間の法律関係の最終的な実現手段として用意されている制度である。 判決で権利その他の「法律関係」が裁判所により確認されても、ただそれだけで終わってしまうのなら、判決(書)はただの紙切れでしかないことになる。そこで執行手続は、法律関係が債務者により任意に履行されない場合に備えて、国家が強制的にこの「観念的な存在に過ぎない法律関係」を「現実の世界で実現」するために用意されているわけである。 もっとも、どのような内容でも国家が強制しうるわけではなく、その範囲がなにかを考えなければならない。また、法律関係を実現しようとした時に目的物や相手方の財産が無くなってその実現自体が不可能となれば、いかに強制的実現手段を用意していても役には立たない。従って、その実現についての事前確保の方法が必要となる。これが、保全手続きである。また、債務者に関わる債権債務関係全体を一括して処理実現しようとする倒産法制等、隣接する制度との関係や、外国の裁判所その他により「確定」された「法的関係」を我が国の裁判所としてどのように扱うべきかも考えなければならない。 本講義では、上記のような民事執行手続について、その基本的な構造と、関連する制度との関係の理解を主眼として民事執行と保全を担当者とともに概観する。 ○ディプロマポリシーおよび卒業後の進路との関係 本講義を通じて私人間の関係が、国家によりどのように実現されるのか、その対象として認めうるのはどのようなものかを考えることにより、社会に国家がどのように関わるのか、法的なものの考え方(リーガル?マインド)を理解し、社会の様々な問題に対処し解決する方法を見出すことができるようになり、卒業後に社会に効果的かつ適切に関与し貢献する能力が身につくだろう。 ○カリキュラムポリシー(CP)と履修系統図における位置付け 本講義は、法学部のCPにおける専門教育に分類され、法学部履修系統図における「手続法」分野の民事部門の発展段階(法律関係の具体化に関わる部門)をなす。  | 
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授業の形式?方法と履修上の注意                         /Teaching method and Attention the course  | 
                      
講義形式の授業であるが、受講者の講義への積極的な参加を期待する。 2023年度は大学キャンパスにおいて対面形式で授業をすることを原則とする。大学に通学することが困難な学生もいることを考え、教室ではPC画面をプロジェクターに投影し、遠隔で授業参加する受講者についてはZoomを使って画面共有により、いずれの場合も事前に提示したシラバスに書き込みをし、これを口頭で説明しつつ、授業を行う。 なお、COVID-19の感染状況等によっては、対面ではなく遠隔方式のみの授業を行うことになる場合もある。 対面、遠隔いずれの受講についても、時間割通りの時程で授業を行うこととする。 遠隔方式で授業参加する可能性のある履修者には、事前にPCとネット接続環境の整備、Zoomアプリのインストールとその最新版への更新をお願いしたい。 遠隔方式については通信状況が悪い場合も考えられるので、画面共有で示したノートはmanaba等にULする。ただ、時間割どおりに履修せず、データを溜めてしまえば、遅れを取り返すことは基本的に不可能であるので、出席の確認はする。manabaにある資料はあくまで補助手段であり、ZoomRoomに入室して話を聞いていなければ理解は容易ではないものと思う。必要があれば質問をしていただきこれに対応することでデータのみでは得られない理解の欠落を埋めることにしたい。 試験やレポートによる得点の他に、有意義な質問をしてくれた受講者には、下記「評価方法」に記した加算をする。 受講者への連絡通信手段としては、最初の週はPortaIIとmanabaの両方で行うが、二週目以降はmanabaを主に利用する予定である。  | 
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事前?事後学修の内容                         /Before After Study  | 
                      講義の項目は事前に予定表等を配布するので、参考書等で自分なりの理解をした上(2時間)で講義に望んでほしい。講義内容が自分の理解と異なっていれば質問をするなどして自身の理解を、また場合によっては講義の内容を修正することで互いに問題点の理解を深めたい。質問に対する回答についても、考察した上、納得ができなければ再度質問をしてほしい。 | ||||||||||
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テキスト1                         /Textbooks1  | 
                      
                      
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テキスト2                         /Textbooks2  | 
                      
                      
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テキスト3                         /Textbooks3  | 
                      
                      
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参考文献等1                         /References1  | 
                      
                      
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参考文献等2                         /References2  | 
                      
                      
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参考文献等3                         /References3  | 
                      
                      
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評価方法                         /Evaluation  | 
                      
学期末レポートによる評価を原則とする。 レポートの課題は、:原則としてmanabaを通じて出題する。 本講義が「私人間の関係が、国家によりどのように実現されるのか、その対象として認めうるのはどのようなものなのか」を考え、理解することであることに鑑み、その基本的な問題についてのレポート作成者の理解と考え方を問う問題を出題します。大問二つを出題し、それぞれについて少なくとも二問からレポート作成者が選択できるものとします。 評価基準は以下の通りです: 問いに正面から答えていること。 解答のポイントを押さえていること。 解答者の意見が表明されていること。 説明の論理に破綻がないこと。 設問に対する解答以外の余計な記載のないこと。 文章、レイアウトのバランスが取れていること。 提出されたファイル形式が指定されたものであること。 以上を総合的に評価して採点する。 さらに質問と問題の指摘については、いずれについても一回あたり最大5点を加算するので、有意義な質問、指摘を是非お願いしたい。  | 
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関連科目                         /Related Subjects  | 
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備考                         /Notes  | 
                      テキスト:授業の際にレジュメを配布する。 | ||||||||||
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到達目標                   /Learning Goal  | 
                民事執行の意義や基本的な構造、民事執行の手段や執行目的物の特性、ならびに、民事保全の目的、方法、審理構造を正確に解釈し、個別の事象について見解を示すことができるようにする。 | 
| 回 /Time  | 
          授業計画(主題の設定) /Class schedule  | 
          授業の内容 /Contents of class  | 
          事前?事後学修の内容 /Before After Study  | 
              
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| 1 | 《民事執行総論》1 | 法とは何か(「国家法」と「法の実現」) | |
| 2 | 《民事執行総論》2 | 民事執行手続の概要、法典の構造 | |
| 3 | 《手続の開始》債務名義(債務名義の意義と種類)1 | 確定判決等 | |
| 4 | 《手続の開始》債務名義(債務名義の意義と種類)2 | 執行証書、仲裁判断等 | |
| 5 | 《手続の開始》手続の概要、手続原則 | 民事執行手続の概要、民事執行の手続原則、執行文制度 | |
| 6 | 《執行の方法》1 | 金銭債権に基く執行(執行対象による相違と差押) | |
| 7 | 《執行の方法》2 | 不動産執行、船舶執行、動産執行 | |
| 8 | レポート作成 | 学期前半に取り上げた事項の中から、担当者が課題を示し、受講者各自レポートを作成する。 | |
| 9 | 《執行の方法》3 | 配当要求、換価、売却、関連する権利関係 | |
| 10 | 《執行の方法》4 | 引渡命令、配当と配当異議 | |
| 11 | 《執行の方法》5 | 債権執行(差押禁止債権、供託、取立訴訟、転付命令、譲渡命令) | |
| 12 | 《執行の方法》6 | その他の財産権に対する執行、非金銭執行(明渡、引渡、代替執行、間接強制)、担保 | |
| 13 | 《執行に関わる紛争》 | 各種の不服申立方法 | |
| 14 | 《保全》 | 保全手続 |