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| 科目一覧へ戻る/Return to the Course List | 2022/08/26 現在/As of 2022/08/26 | 
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                  開講科目名 /Course  | 
                英語学特殊講義b/SPECIAL LECTURE ON ENGLISH LINGUISTICS(B) | 
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                  開講所属 /Course Offered by  | 
                外国語学部英語学科/FOREIGN LANGUAGES ENGLISH | 
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                  ターム?学期 /Term?Semester  | 
                2022年度/2022 Academic Year 秋学期/FALL SEMESTER | 
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                  曜限 /Day, Period  | 
                火4/Tue 4 | 
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                  開講区分 /semester offered  | 
                秋学期/Fall | 
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                  単位数 /Credits  | 
                2.0 | 
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                  学年 /Year  | 
                2,3,4 | 
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                  主担当教員 /Main Instructor  | 
                安井 美代子 | 
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                    教員名 /Instructor  | 
                  
                    教員所属名 /Affiliation  | 
            
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| 安井 美代子 | 英語学科/ENGLISH | 
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授業の目的?内容                         /Course Objectives  | 
                      
本講義は、英語学科の教育課程の編成?実施の方針(CP)や学位授与方針(DP)が示す「英語の運用能力を養成し、英語圏の言語?文学?文化?社会?国際関係などを理解するための専門知識を身につけた、国際的視野に立つ教養人を育成する」、とりわけ日英語比較統語論分野での分析能力を身につけることを目的にします。 具体的には、(1a,b)の英語の受動文や使役文では本動詞とは独立にbe, makeを使いますが、日本語では(2a,b)のように本動詞に直接「させ」「られ」が続き、音韻的には1つの動詞のように振る舞います。 (1) a. John was hit by Mary. b. John made Mary hit her friend. (2) a. 太郎は花子に殴られた。 b. 太郎は花子に自分の友人を殴らせた。 また、(3a,b)のような英語の結果構文の[ ]の部分に意味的に対応するのは日本語の(4a,b) では動詞であり、音韻的には直前の動詞と1つの動詞となります。 (3) a. John cried his eyes [out]. b. The man froze [to death]. (4) a. 太郎は目を泣き[はらした]。 b. 男は凍え[死んだ]。 日本語はなぜ複雑な動詞表現が豊富なのでしょうか。これは、日英語の基本語順の違いに関係がありそうです。関連して、英語でも語形成のレベルでは基本の語に次々と派生接辞が後接するmodernizationの様な例が沢山あります。この講義では日本語の使役文、受動文や複合動詞の性質をデータに基づいて分析し、多くの言語に適用する語形成の一般原理などで説明することを目指します。  | 
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授業の形式?方法と履修上の注意                         /Teaching method and Attention the course  | 
                      
概ね対面形式で授業を行いますが、時間割指定の時間にzoomでの出席も可能にします。授業動画の公開はありません。 講義内容に関するハンドアウトを毎週事前にManabaにアップします。授業の前半は講義を行い、後半は具体的な言語データの分析を履修者にしてもらいます。授業後には講義内容に関する短いレポート課題を出します。レポート課題へのフィードバックはManabaや次週の授業で行います。  | 
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事前?事後学修の内容                         /Before After Study  | 
                      事前にManabaからハンドアウトをダウンロードして予習してください。授業後に、レポート課題に各自で取り組み、Manabaに提出してください。(事前学習2時間、事後学習2時間が目安) | ||||||||||
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テキスト1                         /Textbooks1  | 
                      
                      
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テキスト2                         /Textbooks2  | 
                      
                      
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テキスト3                         /Textbooks3  | 
                      
                      
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参考文献等1                         /References1  | 
                      
                      
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参考文献等2                         /References2  | 
                      
                      
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参考文献等3                         /References3  | 
                      
                      
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評価方法                         /Evaluation  | 
                      毎回の授業後にManabaに提出するレポート課題(60%)、学期末試験(40%) | ||||||||||
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関連科目                         /Related Subjects  | 
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備考                         /Notes  | 
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到達目標                   /Learning Goal  | 
                
| 回 /Time  | 
          授業計画(主題の設定) /Class schedule  | 
          授業の内容 /Contents of class  | 
          事前?事後学修の内容 /Before After Study  | 
              
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| 1 | 日本語の動詞に見られる膠着言語的性質:使役構文 | 使役形態素-saseの分布を理解する | |
| 2 | 日本語の動詞に見られる膠着言語的性質:他動詞構文 | 使役文と他動詞文の類似?相違点を理解する | |
| 3 | 使役形態素-saseと受動形態素-rareの音韻?形態的実現 | 動詞の根と使役?受動形態素の結合における音韻変化を分析する | |
| 4 | 英語の受動文の性質 | 他動詞の格付与能力の変化、基底目的語の上昇、基底主語の付加詞化などについてデータに基づいて理解する | |
| 5 | 英語の受動的名詞句の性質 | 
                受動文に見られる現象が名詞句内では独立して現れることをデータに基づいて理解する。 | |
| 6 | 日本語の3種類の受動文 | 
                3種類の受動文の違いについてデータに基づいて理解する | |
| 7 | 日英語の直接受動文の比較 | 
                日英語の受動文の並行的分析を試みる | |
| 8 | 動作主マーカー:「に」と「によって」 | 
                動作主マーカーの違いにより受動文が異なる性質をしめすことをデータに基づいて理解する | |
| 9 | 日本語の間接受動文の複文的性質 | 
                間接受動文に複文構造を仮定する統語的根拠をデータに基づいて理解する | |
| 10 | 所有者受動文の性質 | 「太郎は花子に足を蹴られた」のような構文の性質についてデータに基づいて理解する | |
| 11 | 2種類のV-V複合語 | 「飲み歩く」と「飲み始める」の語彙的?統語的な違いについてデータに基づいて理解する | |
| 12 | 他動性調和 | 
                V-V複合語の動詞の組み合わせに見られる制約についてデータに基づいて理解する | |
| 13 | 語構造における右側主要部の原則 | 文構造で主要部は英語では左端、日本語では右端だが、語構造においてはどちらも右端が主要部になることをデータに基づいて理解する | |
| 14 | 講義のまとめ | 復習と学期末試験 |