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| 科目一覧へ戻る/Return to the Course List | 2022/08/26 現在/As of 2022/08/26 | 
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                  開講科目名 /Course  | 
                交流文化論(トランスナショナル文化特殊講義(豊かさを考える「国際開発」学))/STUDIES IN TOURISM AND TRANSNATIONAL | 
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                  開講所属 /Course Offered by  | 
                外国語学部/FOREIGN LANGUAGES | 
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                  ターム?学期 /Term?Semester  | 
                2022年度/2022 Academic Year 秋学期/FALL SEMESTER | 
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                  曜限 /Day, Period  | 
                水1/Wed 1 | 
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                  開講区分 /semester offered  | 
                秋学期/Fall | 
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                  単位数 /Credits  | 
                2.0 | 
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                  学年 /Year  | 
                2,3,4 | 
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                  主担当教員 /Main Instructor  | 
                北野 収 | 
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                    教員名 /Instructor  | 
                  
                    教員所属名 /Affiliation  | 
            
|---|---|
| 北野 収 | 交流文化学科/TOURISM AND TRANSNATIONAL STUDIES | 
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授業の目的?内容                         /Course Objectives  | 
                      
「豊かさを考える「国際開発」学ーー地球市民のレッスンーー」 国際社会は「経済発展が進めば貧困はなくなるはず」とずっと考えて来たのに、なぜそうならないのでしょうか。経済発展が進むにつれて、貧富の格差が開いたり、環境破壊が進んだり、文化的多様性が減少したりするのは何故でしょうか。援助?支援をすると、その国の食料自給率が低下し、輸入国?援助受領国になってしまうのは何故でしょうか。私たちのボランティア活動や精神は、本当に誰かの訳に立つのでしょうか。そもそも豊かさとは何でしょうか。では、何をどうすればよいのでしょうか。これらについて考えていくため、開発の歴史、理論、仕組みから学んでいきましょう。「国際開発」とは遠いアフリカやアジアだけで行うことではなく、国や国際機関やNGOsだけが行うことでもありません。最終的には、私たちがどのような社会と世界を創りたいか、それを考えることが「国際開発」なのです。 到達目標:以下の3つの理解により地球市民としての基礎的素養を高めること ①開発概念:「経済」「国益」「人間」など様々な開発概念それぞれの違いについて理解する。 ②豊かさ等概念:「豊かさ」「貧困」にも様々な捉え方があることとそれぞれの違いについて理解をする。 ③時代との関連:「戦前の植民地主義」「戦後冷戦期」「ポスト冷戦期?グローバル資本主義」という政治経済的の時代区分に、開発アジェンダと実践?現象の変遷を関連させた理解をする。  | 
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授業の形式?方法と履修上の注意                         /Teaching method and Attention the course  | 
                      
対面講義形式(コロナの影響が少ない場合) ?一部動画資料を用います。 ?受講人数が許容する場合は、一部グループでの話し合いを併用する可能性もあります。 ※ただしコロナが悪化した場合は、オンデマンド録画方式に移行する可能性もあります。  | 
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事前?事後学修の内容                         /Before After Study  | 
                      
?回によっては、追加参考資料をダウンロードしてもらうことがあるので、事後に各自で読んで下さい。分からないことがあれば、マナバで適宜質問受け付けます。 ?回によっては、復習を兼ねて関連する動画資料をポルタで授業後に観てもらうことがあります。それに関するフィードバック(感想メモ)をお願いすることもあります。  | 
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テキスト1                         /Textbooks1  | 
                      
                      
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テキスト2                         /Textbooks2  | 
                      
                      
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テキスト3                         /Textbooks3  | 
                      
                      
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参考文献等1                         /References1  | 
                      
                      
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参考文献等2                         /References2  | 
                      
                      
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参考文献等3                         /References3  | 
                      
                      
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評価方法                         /Evaluation  | 
                      
★期末テスト(コロナの状況によっては期末レポート) 60% ★小レポート2回予定 学期中にポルタを用いた小レポート 20%×2回  | 
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関連科目                         /Related Subjects  | 
                      
開発文化論(開発社会学) 食の文化論 専門英語講読(国際開発学入門) 専門英語講読(フェアトレード入門) 地域づくり論 交流文化概論ⅲ  | 
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備考                         /Notes  | 
                      国際開発のフィールド系のトピックスは『地域づくり論』『開発文化論(開発社会学)』で、詳しくお話しますので、本授業はもう少し大きな枠組みの話になります。ただし、フィールドワーカーとして、政府や国際レベルではなく、常に現場の人間のことを念頭においた「国際開発」について話します。 | ||||||||||
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到達目標                   /Learning Goal  | 
                交流文化に関する各種分野について特定の専門知識を習得し、分析のうえ見解を提示できるようにする。 | 
| 回 /Time  | 
          授業計画(主題の設定) /Class schedule  | 
          授業の内容 /Contents of class  | 
          事前?事後学修の内容 /Before After Study  | 
              
|---|---|---|---|
| 1 | 豊かさとは何か/開発?発展とは何か | 導入として、貧困と開発に関する問題定義、高校までに学んだことの再整理を行う | 特になし (以下、※は特に詳しく学びたい人が参照するもの)  | 
              
| 2 | 植民地経営と開発(開発学の誕生) | 開発学の前身である植民政策学がめざしていたことを、西欧と日本のそれぞれの文脈で確認する。そうした世界観を、植民地の人々はどのように見たかに思いを馳せる。 | 事後:資料と配布参考文献の再読。 ※エスコバル(北野解題論文)  | 
              
| 3 | 冷戦と開発(開発経済学の誕生)/途上国側からの「新国際秩序」(従属理論を含む) | 冷戦期に、アメリカの反共覇権政策として、国際開発という分野か生み出され、その理論的支柱として開発経済学が生まれた経緯を理解する。 | 事後:資料と配布参考文献の再読。 ※郭『開発経済学』、エスコバル第3章  | 
              
| 4 | 国益と安全保障路線、そして投資?貿易へ(ポスト冷戦期?中国の台頭) | ポスト冷戦期の国際開発におきた2つの潮流を理解する:①新自由主義?自由貿易による経済成長至上主義、②開発と安全保障?軍事の結合(特に9?11以降) | 事後:資料と配布参考文献の再読。 | 
| 5 | 貧困の定義、GDPの功罪、人間開発と潜在能力、人間の安全保障 | 絶対的貧困、総体的貧困、潜在能力アプローチ、人間開発、幸福の定義、GDPで測れないこと | 事後:資料と配布参考文献の再読。 ※郭『開発経済学』  | 
              
| 6 | 開発と市民社会:チャリティ、フィランソロピー、NGOs/ボランティアは誰のため? | 政府や国際機関における潮流とパラレルに起きてきた市民社会の活力と課題について考える:自発性?義務?流行?利他?利私。 | 事後:資料と配布参考文献の再読。 | 
| 7 | 日本の国際開発協力の2人のパイオニアの世界観(中田正一と後藤連一) | 戦前の植民地経営?戦争従軍?戦後の海外移住事業と国際ボランティア活動に従事した2人の日本人の思想と生き様から何を学ぶか? | 事後:資料と配布参考文献の再読。 ※北野『国際協力の誕生 改訂版』第7章  | 
              
| 8 | 資本主義の拡散としての「緑の革命」と「遺伝子革命」 | 「飢餓から人類を救う」とされた農業革命は、結果的に地球の隅々まで、資本主義と先進国的な価値観を移植した。このことの、二面性を理解する。 | 事後:資料と配布参考文献の再読。 ※エスコバル第4章  | 
              
| 9 | 民主化と開発:経済成長と民主主義は「車輪の両輪」か? | 冷戦下のアメリカ?西側は経済成長するには民主化が必要だと考えたが、①中国の台頭、②新自由主義による民主主義の破壊、という現象によって、その前提が揺らいでいる。そのことについて、考えてみたい。 | 事後:資料と配布参考文献の再読。 | 
| 10 | 開発の媒介道具的効果(アフリカと南米での経験)/援助機関内の見えない政治 | 見えない権力としての開発、開発機関の人事にみる権力関係 エコノミストが教育?社会?人類学?技術の専門家よりも優位に立つ理由 | 事後:資料と配布参考文献の再読。 ※エスコバル全章、ファーガソン『反政治機械』、松本悟『調査と権力』  | 
              
| 11 | 開発コミュニティと開発潮流:生産され消費される開発言説群 | なぜ10年ごとに開発アジェンダが次から次へと生まれては消えていくのか。誰がそれを考え、誰が拡散しているのか。人々のニーズとそれらは関係があるのか。 | 事後:資料と配布参考文献の再読。 ※元田結花『知的実践としての開発援助』  | 
              
| 12 | 開発と環境?文化/先住民族に学ぶ豊かさと開発/グローバルvsローカル | 持続可能性概念の登場(Our Common Future)と矛盾、メキシコ先住民族とEZLN、アンデスの民の自然の権利とブエンビビール(善き生活) | 事後:資料と配布参考文献の再読。 ※エスコバル5?7章  | 
              
| 13 | 連帯経済(SSE)から考える内発的発展と国際協力/民際協力 | 連帯経済とは何か、連帯経済の歴史、社会経済の歴史、フェアトレードだけでない連帯経済の諸事例、国際でなく民際とは? | 事後:資料と配布参考文献の再読。 ※幡谷則子編『ラテンアメリカの連帯経済』  | 
              
| 14 | SDGsとESD/プルーリバースへの道/まとめ | SDGsへの期待と批判、ESD(持続可能な開発のための教育)、単一世界(ユニバース)と多元世界(プルーリバース) | 事後:資料と配布参考文献の再読。 ※エスコバル7章ほか  |